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2014.06.30
2011年3月11日、大地震が東北地方を襲いました。美しかった海岸線は想像を絶する津波に襲われ、多くの命が奪われました。
それから3年。私たちにとっては「もう3年」かもしれませんが、現地の方々にとっては「まだ3年」ではないでしょうか。
しかし、時というものは人の記憶を遠ざけてしまいます。
この研修は、東日本大震災を“風化させない”“忘れない”をテーマに掲げ、少なくとも10年間は継続していく研修となっています。そして、今回は3年目。今年はあいされんから20名の職員が研修に参加しました。
研修に伺うのは、震災の支援で繋がりができた宮城県南三陸町です。南三陸町は20メートルを超える津波に襲われ、町の大部分は壊滅的なダメージを受けました。
最後まで「津波が来ます。高台に避難して下さい。」と放送をし続けた女性職員のいた防災庁舎。
のぞみ福祉作業所は海抜16メートル程度の高台にあり、避難所にも指定されていたにも関わらず、1階の天井付近まで津波に襲われ利用者2名が亡くなりました。併設されていた特別養護老人ホームでは、逃げ遅れた多くの入居者が亡くなっています。
戸倉中学校は海抜20メートル近くの所に建てられていましたが、津波はそれさえも乗り越え、生徒1名・教師1名の方が亡くなってしまいました。
私は継続して参加しているので、毎年復興に向け変わって
いく町並みを見ています。
しかし、初めて研修に参加し、初めてその目で町を見る
参加者にとっては、最初から“ここに町など無かった”と思ってしまう様です。現地の方々の話を聞くにつれ、ここには町があり人々の生活があったのだと実感していくのだと思います。
まずは「自分の足でその場に立って、自分の目で見る。」ことから支援を始めてみませんか?
“百聞は一見にしかず”を、参加者たちは身をもって体験したはずです。
南三陸町は海の町なので、新鮮で美味しい海の幸がたくさんあります。東北の方々は本当に温かい人が多く、心から歓迎してくれます。
「震災支援」として行かなくても構いません。「家族旅行」「友達との旅行」・・・名古屋からは少し遠いかもしれませんが、これから夏休みに向けて“東北旅行”を企画してみてはいかがでしょうか?
どこに行けば?どこに泊まれば?どこを見れば?などあれば、ご相談からプラン作りまでご協力いたしますので、お気軽にご連絡ください。
より多くの人に伝え、語り部となっていくことが、研修に参加した私たちの役目なのです。
文責:那須野